HAPPY!!

お風呂に同じグループの女子で行くと、広いお風呂場に湯気が立ち込めていた。


「ふぃー、いい湯だねー。これで、隣が男子風呂じゃなければ最高なのに。」


あたしの数少ない友達の麻美がそう言う。


「麻美、そういうこと言わないの。」

「だってさー・・・。」

「いいじゃん、別に、見られたって、減るもんじゃないし、軽く生殺しにすれば。」


あたしは小学校のときは裏番長だったのだ。

今じゃ完全ないじめられっ子だけど。


「せいら、こわ・・・・。」

「俺を殺すなよ!?」


あたしが激しいことを言ったせいか、隣から木内が叫ぶ声が聞こえた。


「えー!?木内!?あんた覗いてたの?」


壁越しに会話すると、慌てた声で弁明する。


「誰が覗きなんて・・・・!!」

「まったくもう、ビックリさせないでよ、生殺しなんて見苦しいもの、できないわよ。どうせなら、サンドバッグにしてやるんだから。」

「こわ・・・。」


女子は皆であたしの発言にビビり、隣では木内が黙りこくってしまった。

そんな怖いかな、あたし…

ちょっとショックだ。
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