HAPPY!!
「それでな、曲がる時は、体をこう、傾けて・・・・。」


ふと、腰まわりに違和感。

見ると、木内の手がなぜか腰に回されている。


「え!?ちょっとどこ触ってんのよ!?」


そう言うと、木内の手がぱっと離れた。


「触ってないから、普通に。」

「だって今触ったよ!ね、樹!!」


同意を求めると、樹は、

「え、あ、うん。お尻触ってた。」


木内を睨みつけると、

「ホラ見ろー!」

「樹!!メチャクチャな事いってるんじゃねえぞ、バカ野郎!!」


木内は慌てて責任転嫁しようとするけれど、時既に遅し。


「で?どう滑るの?」

「いいのかよ。お前はボケキャラだな」


まあたしかにボケキャラではあるけれども。

それ以外と気にしているんだ。


「あー。ひどいぞ、そのボディーブロー!せいら50のダメージ!」

「バカ・・・・。って、それで、止まる時はスピードを落とすから・・・・、」

「足を開く!」


あたしが閃いたかのようにそう言うと、


「ピンポーン。って、何ニヤニヤしてるんだよ、樹!」


どうやら正解したらしい。


「いや、何でも。」

「おい、コイツエロい事考えてるぞ、気をつけろ。」

「オッケー。」


木内の言うことは半分が嘘だし、適当に受け流すと、樹が悲しそうに呟いた。


「マジかよ・・・・・・・。」

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