HAPPY!!

「ところでさー、木内ってロリコンなの?」


この間聞いた噂を聞いてみると、木内が飲んでいたスポーツドリンクを噴出した。


「へブッ!!ちっ、ちげーよっっ!!」

「へー」


ともっちょが目を細めて言う。


「違うんだ。ロリコンだって噂、流れてるよ」

「だれだよ、その噂流したのは!」

「ももこだけど」


たしかにももこはおかしいけど。

あのこは情報通だから、確かな情報のはずなんだけどなあ。


「それがどうかした?」

「ぶっ殺す!」

「ところでさー、ロリコンって何?」


あたしが聞くと、みんな目を丸くして驚いた。


「はぁっ!?何ソレ!」

「知らないで聞いてたのかよ!!」

「うん!」


自慢げに言うと、


「えばる所じゃないって」

「ロリコンっていうのは、例えば、50歳くらいのおやじが、10代の女の子を好きになること」


ともっちょが説明してくれたので、

「ほぇ~、木内っておっさんだったの?!」


と思わず訊いてしまうと、

「どうしてそういう発想になる?!」

「ああ、だから年下の女の子としか付き合わないのか」


たしかに、木内の彼女は昔から年下ばっかりだったし。

「何でソレを!?」

「でもさー、Mもけっこうロリコン男としては魅力的でしょ」


ともっちょ、何を言い出す。


「はっ!?」

「だって、こんなに子どもっぽいんだよ、年下と付き合ってロリコンって言われるより、Mと付き合った方が良くない?」

「それはそうかも」

「やったー、あたし子どもっぽいんだ!ラッキー☆」

「もはや褒め言葉として取ってるし」

「あの子の思考回路は計り知れないからね。何でアレで頭いいのか分からないくらいで」

「大丈夫、ソレはオレも思う」

「あははー☆」


あたしはもはや笑ってるしかなかった。


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