HAPPY!!
「ウソつけー、あたしの方が手カサカサだよ!ほら、もう用具は全部あったから、クリーナーの掃除しようよ」

「めんどくせーな」

「ほらほら」


木内の肩をけっこう密着して押すと、


「お前、恥ずかしくねーのか」


と赤くなった木内に聞かれた。


「は?何で?」

「何でもない」


なんだったんだろう?


「さーやろう!新聞新聞~・・・・・・と、あれ?ないぞ?」

「え?ないの?」

「私、取って来るね。ともっちょ、ついでに模造紙も取ってこようよ」


このあと、模造紙に合唱コンクールの歌詞を書く予定なのだ。


「オッケー」

「えー」

「どうしたの?」


木内は居心地悪そうに、


「このクラス、今女子しかいないじゃん、しかもオレの嫌いな雰囲気」

「じゃあ、木内も行こ!」

「はぁ!?」


手をとると、なぜか真っ赤になった。


「何事も多い方が得って言うじゃん☆」

「えぇ!?」

「普通手握るか?」

「コイツどうなってんの?」


木内がともっちょにたずねるが、


「私には解析不能です」

「だよなあ」

「ははははは☆」


何であたしはこんなにバカ扱いされるんだろう、オール5なのになあ。
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