HAPPY!!
「この間学校の前に近藤さんが落ちてたの!あれって、学校でヤッたって事だよね?!」


と、突然夏帆ちゃんが言った。

人間が落ちていたなんて、大事故発生じゃないか。


「うわ、誰だよそんな所でヤッたのは」


樹がにやにやして言う。


「オレ達の学年にはそんなのいないよな?」

「ねー、何をやるの?近藤さんって誰?そんな子うちらの学年にいたっけ?」


あたしが聞くと、


「三歳児には難しいよ?」


と木内がいい、夏帆ちゃんはあたしのセリフを完全無視して、

「あのね、うちの塾で流行の遊び、教えたげる。とびっこ。」


樹が噴出す。


「ぶっ!!」

「なるほどねー・・・・・。」

「知ってるの?」

「何となく。」


なぜか和気藹々と話の内容が通じているみんなの中で、ひとりアウェイなあたし。


「せいら、あのね。この間、門戸開放ってやってて・・・・・!」


夏帆ちゃんの言葉に、あたしは首をかしげ、樹はげらげらと笑い転げる。


「何それ?」

「木内に聞いてみな」


夏帆ちゃんがそう言うから、


「ねー、木内、門戸開放って何?」

「はぁっ!?細田、お前、にっちゃんに変な事教えただろ?!」

知らん振り。


「もうそんなこと女の子が言っちゃだめですよ」


なぜか木内に釘を押されたので、はあい、と返事した。
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