HAPPY!!

「M、チョコ作るんだって?うちで作らない?」


料理が大の得意で、いつも晩御飯は自分で作っている麻美が言ってくれた。

あたしは料理が苦手なのだ。


「いいの?」

「もちろん。しっかりおいしいの木内にあげなくちゃね!」


麻美の声は常にでかい。

少しは配慮してくれ、本人いないからって周りから情報漏れたら意味ないじゃないか。


「麻美声大きいよ!てゆか、麻美知ってたの?なんか、みんな知ってるねぇ」


あたしが自嘲気味に言うと、


「態度違うんだもん。バレバレ」


まさかバレバレとは。


「そうなのぉ~!?」

「それはそうと、あたしアイツの幼なじみだから、アイツの好きな物把握してるの。教えてあげるね」


そういえば、麻美と木内は幼馴染だっけ。


「ありがとう!」


あたしはにっこり微笑んで麻美に抱きついた。

持つべきものは友達だね。
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