HAPPY!!

委員会が終了した。


「なんだよ、話って」

「黒板消しクリーナー、はたかないでよ、気管に入る!」


中の綿みたいな部分をはたくので、咽てしまう。


「は?そんな事?」

「違うよ」

「じゃあ何だよ?」


まだ、今は人がいるからできない。


「誰もいなくなってからにして」

「わぁったよ」


ゆっくり仕事をしたのに、すぐに掃除は終わってしまって。


「さてと、片付けもすんだし、そろそろ本題に入ろうか」

「木内って、牧野さんのこと、好きなの?って話の続きを聞きたいな、なんて」


あたしが言うと、


「そんなことか。ここはちょっと聞かれそうだから、あそこに行こう」


そんなことって、あたしにとっては重要なんだよ!?


「どこ?」

「屋上」

「え!?」


屋上は立ち入り禁止のはず。


「おれ、鍵持ってるんだぜ、サッカー部の部長は偉いからな」

「上にサッカーコートがあるからでしょ」


そうつっこむと、木内は嬉しそうに、


「良かった」

「は?」

「いつものお前に戻った」

「ごめんね」


あたしらしくないよね。

もっと明るくいかないと。


「じゃ、屋上行きますか」

「オッケー」



そう言ってあたしたちは足並みを揃えて屋上へ向かった。
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