HAPPY!!

「おれんちの風呂はな、全面ガラス張り。」


教室の半分のワックスがけが済んだころ、木内が突然変なことを言い出した。

せっかくさっきまでちゃんとモップを持っていたというのに、(持っていただけだけど)もう床に置かれている。

このサボリ魔め。


「恥ずかしくないの?」


つっこむのもそろそろ疲れたので、適当につっこんでおく。


「おう。」


でも、やっぱりあたしのなかのツッコミ癖がつい出てしまい、適当とはいえ突っ込んでしまった。


「露出狂め。てゆか、どんだけ自分の体に自信持ってるんだよ。」


突っ込みに疲れるとあたしは言葉遣いが乱暴になる。


「だから、滅多に入らないんだって。」

「うわ、不潔!」


いくら冗談とはいえ、風呂に入らないというのはいただけない。


「そうじゃなくて、おれは5:00~6:00まで銭湯貸切なんだって。」


時計をちらっと見遣り、


「あと10分で5:00だよ。」


と言ってやると、木内は慌てて、


「うわ、ヤッベ!!」

「てゆか、いつも部活は6:00過ぎてるじゃん。」


そう言うと、


「・・・・・・・・。おれ、顔パスだから。」

「常連なだけじゃん。」
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