元クラスメート~悲しみの先には~
「俺のことはいい。それよりお前、声を上げて泣いた方がスッキリするぞ。」

今まで見たことのない優しい目をしている神谷…。

私は思わず子どものように声を上げて泣いていた…。

フワッと暖かい温もりが来た。
背中に大きな手の温もり。

私は神谷に抱き締められていた。
ほのかなタバコの匂いと爽やかな香水の香りがする。


なんとなく安心して神谷の胸のなかで思いっきり泣いた。

ムカつくヤツなのに、暖かい温もりにホッとした気持ちになっていた。
< 11 / 43 >

この作品をシェア

pagetop