恋時雨~恋、ときどき、涙~
振り向くと、健ちゃんがズボンのポケットに右手を突っ込んだ。
取り出したのは、手のひらサイズの紙袋だった。
ゾウ、ブタ、キリン。
動物たちのイラストがたくさんついていた。
わたしが首を傾げると、健ちゃんはそれをわたしの手のひらに置いた。
「やる」
わたしは、健ちゃんを見つめた。
「気に入るか、わかんないけど」
紙袋を開けてみると、小さな白いマスコットが付いたスマホストラップが出てきた。
わたしはわくわくしながら、それを夕陽にかざした。
白い、子うさぎのストラップ。
潮風に揺れる子うさぎは、元気に飛び跳ねているように動いている。
「真央、うさぎが好きなんだろ」
わたしは、うれしくてたまらなかった。
急いで、ポシェットからメモ帳とボールペンを取り出した。
【ありがとう】
メモ帳を見せると、健ちゃんは照れくさそうに笑った。
「ありがとうなら、手話でも分かるんけ」
わたしが〈あ〉と口を開けると、健ちゃんは大きな口で笑った。
取り出したのは、手のひらサイズの紙袋だった。
ゾウ、ブタ、キリン。
動物たちのイラストがたくさんついていた。
わたしが首を傾げると、健ちゃんはそれをわたしの手のひらに置いた。
「やる」
わたしは、健ちゃんを見つめた。
「気に入るか、わかんないけど」
紙袋を開けてみると、小さな白いマスコットが付いたスマホストラップが出てきた。
わたしはわくわくしながら、それを夕陽にかざした。
白い、子うさぎのストラップ。
潮風に揺れる子うさぎは、元気に飛び跳ねているように動いている。
「真央、うさぎが好きなんだろ」
わたしは、うれしくてたまらなかった。
急いで、ポシェットからメモ帳とボールペンを取り出した。
【ありがとう】
メモ帳を見せると、健ちゃんは照れくさそうに笑った。
「ありがとうなら、手話でも分かるんけ」
わたしが〈あ〉と口を開けると、健ちゃんは大きな口で笑った。