恋時雨~恋、ときどき、涙~
白木蓮のようなひと
突然のことに、さすがに驚いた。
健ちゃんはこの1週間のうちに実家を出て、一人暮らしを始めていたのだ。
しかも、わたしの家から5分もかからない新築のアパートに。
健ちゃんと付き合ってから、こんな事はたびたびあった。
驚かされる。
健ちゃんは、突然、何も言わずにわたしの家に来たりする。
いつも、驚かされる。
そして、大事なことをあっけらかんとして言うのだから、本当にびっくりする。
なぜ、急に一人暮らしを始めたのか訊いてみると、
「すぐ、真央に会える位置にいたいから」
と健ちゃんは言ってくれた。
わたしは、天にも昇る思いだった。
大好きな人が近くに住んでいる。
会いたい時は、すぐに会える。
そんな関係が、この先もずっと続くのだとわたしは浮かれていた。
しかし、それこそが変化だったことに、わたしは気付きもしなかった。
わたしたちの関係に変化が訪れ始めたのは、それからすぐの事だった。
その日は、初雪が降った。
白い砂のような細雪だった。
その日、わたしは朝から健ちゃんのアパートに来ていた。
それにしても、わたしは疑問だった。
健ちゃんはこの1週間のうちに実家を出て、一人暮らしを始めていたのだ。
しかも、わたしの家から5分もかからない新築のアパートに。
健ちゃんと付き合ってから、こんな事はたびたびあった。
驚かされる。
健ちゃんは、突然、何も言わずにわたしの家に来たりする。
いつも、驚かされる。
そして、大事なことをあっけらかんとして言うのだから、本当にびっくりする。
なぜ、急に一人暮らしを始めたのか訊いてみると、
「すぐ、真央に会える位置にいたいから」
と健ちゃんは言ってくれた。
わたしは、天にも昇る思いだった。
大好きな人が近くに住んでいる。
会いたい時は、すぐに会える。
そんな関係が、この先もずっと続くのだとわたしは浮かれていた。
しかし、それこそが変化だったことに、わたしは気付きもしなかった。
わたしたちの関係に変化が訪れ始めたのは、それからすぐの事だった。
その日は、初雪が降った。
白い砂のような細雪だった。
その日、わたしは朝から健ちゃんのアパートに来ていた。
それにしても、わたしは疑問だった。