恋時雨~恋、ときどき、涙~
健ちゃんの一人暮らしには、何も文句はない。
わたしの家から近いし、すぐに会える。
でも、なぜ、一人暮らしなのにこんなに広い部屋を借りたのか、疑問でならなかった。
新築のアパート。
らせん階段をぐるぐる回りながら上っていくと、4階に、健ちゃんの部屋がある。
車椅子の順也でも気軽に来れるように、とエレベーター付きのアパートだ。
一人暮らしなのに、2LDK、バス、トイレ付き。
あげくには、リビングの西側に、バルコニーのようなベランダまで付いていた。
ベランダに立つと、ずっと向こうに小さく海が見える。
黄昏時になると朱色の夕陽が落ちて、小さな絶景が見れる。
短大は冬休みに入り、日曜日の午後。
10畳の広いリビングに、冬の優しい西陽が朱色の光線になって射し込んでいた。
健ちゃんが、キッチンから顔を覗かせた。
「真央も手伝って」
わたしはわざと知らないふりをして、窓の外に視線を飛ばした。
今日は、ここに来客が来ることになっている。
わたしの家から近いし、すぐに会える。
でも、なぜ、一人暮らしなのにこんなに広い部屋を借りたのか、疑問でならなかった。
新築のアパート。
らせん階段をぐるぐる回りながら上っていくと、4階に、健ちゃんの部屋がある。
車椅子の順也でも気軽に来れるように、とエレベーター付きのアパートだ。
一人暮らしなのに、2LDK、バス、トイレ付き。
あげくには、リビングの西側に、バルコニーのようなベランダまで付いていた。
ベランダに立つと、ずっと向こうに小さく海が見える。
黄昏時になると朱色の夕陽が落ちて、小さな絶景が見れる。
短大は冬休みに入り、日曜日の午後。
10畳の広いリビングに、冬の優しい西陽が朱色の光線になって射し込んでいた。
健ちゃんが、キッチンから顔を覗かせた。
「真央も手伝って」
わたしはわざと知らないふりをして、窓の外に視線を飛ばした。
今日は、ここに来客が来ることになっている。