恋時雨~恋、ときどき、涙~
あんたの知り合いじゃないのかい、と大家さんは再び掃除を始めた。


こういうとき、わたしのカンはよく当たる。


もしかしたら、とわたしは慌てて封書を切った。


心臓が大忙しだ。


前に後ろに、走り回る。


封書には2枚の便箋が入っていて、几帳面に折り畳まれていた。


わたしは、瞬きの仕方を忘れてしまった。









 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
Dear Mao.
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
How are you?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



その手紙は、達筆な筆記体で始まっていた。




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