月影の剣
自身は慌ててルシを追いかける。

そしてキスイを振り返った。

「あの…キスイ、迷惑でなければ、自身の家で、一緒にお茶などいかがですか?」

キスイは驚いた顔で、自身を見る。

「え?いいの?」

「はい。ケーキも丁度3個買ったので」

「でも…彼…ルシさんは?」

自身は首をふる。

「ルシの事は気にしなくていいですよ。いつもあんな感じだし…。自身はもう、気にしない事にしました。」

それでも尚渋っているキスイに、言葉を重ねて誘いかけた。


「自身は別の"影切り"に会うのが初めてなので、もっと話がしたいのです。」

「そっか、僕もツキヨともっと話したいな。」

はにかんだ笑みを浮かべて、キスイは自身の後に続いたのだった。
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