【完】恋愛間違い注意報
髪の毛にキスを一つ落として、玄関からようやく室内へと入った。
葵さんは、あのケーキを冷蔵庫に入れて座っててと言った。
ソファも変わらない。
でも、何かが違う…何だろ。
「はい、どうぞ」
緑色の泡を吹く液体に、アイスが乗っかってて。
「これ…」
私の大好きなメロンソーダ。
しかもアイスまで乗ってる。
「智沙ちゃんを忘れない為に、飲むようにしてからいつの間にか好きになっちゃった」
クスクスと恥ずかしそうに言った葵さんは、それを飲む。
私もつられて飲んでみた。
これが1番美味しい気がした。
「葵さんって甘いもの好きなんですか?」
「嫌いだったけど…いつの間にかね」