【完】恋愛間違い注意報
「私、葵さんの為にフランスへ行ったんです。強くなるために、葵さんに振り向いて貰えるように。今なら…振り向いて貰えますか?」
葵さんは、嬉しそうにして笑顔を浮かべそっと私を引き寄せた。
「待ってたよ、2年。伝えたいことが何か気になってね。俺は、最初に会った時から智沙ちゃんだけだよ」
最初?
それは知らなかった。
でも、嬉しくてギュッと抱きついた。
それから、深呼吸して顔をあげたら、葵さんの瞳とぶつかった。
「私、好きです」
好き、何度言いたかった言葉かわからない。
2年越しにようやく伝えられた。
良かった、本当に。
「俺も愛してる」
むにゅ
あの日と同じ、大人のキスでもなく子供のキスでもない、私達らしい口付けを交わした。