【完】恋愛間違い注意報
プルルルル
私の携帯が鳴った。
真理から電話が来たみたい。
『はい、おはよ』
『葵くんと仲良しみたいね』
『え、何でわかったの』
『姉を見くびらないの』
『すいません、お姉さま』
冗談を冗談だと捉え、冗談で返す。
これは、前は出来なかった。
少し変われたよね。
『今日はね、私達の両親の場所へ行って欲しいの。きちんと、報告したいでしょ?』
『行ってもいいの?』
『だから、ご褒美って言ってじゃない。それから近くに、パン屋さんがあるから其処へ行って、どのくらいの味か教えて』
『それってご褒美?』
『あら、細かいことは気にしないの。晃に、送らせるからさ。ただし、どこにママとパパが居るかは自分で思い出しなさい。じゃあ…よろしく』