【完】恋愛間違い注意報


そうだよね、小さい頃親戚に酷い虐待を受けたせいで他人に、真理とお兄以外に頼ることが苦手だった。
その境界線は敬語。
信じてない訳じゃなくて、癖のようなものも含まれてて。
でも悪いことしたなって思う。




「いいんだよ。癖なのは何となく気付いたし、俺を信じてくれてるのもわかってるから」


頭をポンポンと撫でて、少し私を引き寄せた。
何でもわかってくれることに甘えることも大切だし、甘えないことも大切。
気をつけよう。



「智沙が幸せならいいんだ」


お兄はそれから何も言わなかった。
私達もほとんど口を開くことはなかった。





< 122 / 157 >

この作品をシェア

pagetop