【完】恋愛間違い注意報


部屋の中は、茶色系で統一されていた。
家具は、意外と多くてでもキレイにされていた。
何だか、気が抜けたせいか床に座り込んでしまった。



「はい、ココア。って、大丈夫?」



「い、いや…気が抜けちゃって…大丈夫ですよ」



「泣くほど会いたかった?」


少し嬉しそうにして、私と目線を合わせた葵さんの声がやけに心に染みた。
だから、涙がまた溢れ小さく頷くしか出来なかった。
それを見て、優しくだきしめてくれた。
温かい、ドキドキする。






「…会いたかった」


小さく呟いた。
恥ずかしいとか、それよりも伝えたかった。
言いたかった、この気持ちを。


< 47 / 157 >

この作品をシェア

pagetop