【完】恋愛間違い注意報
微かな理性で挨拶を返す。
必死な様子を見た葵さんは、クスクスと笑みを零し、優しく私の頭を撫でた。
「いつから起きてたんですか?」
「結構前、かな」
「すいません…ベッド占領しちゃったからですよね。さ、寒かったからつい」
きっと言い訳だってわかるようなわかりやすい言い訳をしてみた。
まさか、一緒に寝たかったなんて言えるわけないし。
「あまりに端で寝てるから落ちそうだった。でも、気持ちよさそうに寝てたからさ。よく寝れた?」
「はい、スッキリですよ」
「俺こそ、途中で寝ちゃってごめんね。昨日はありがとう」
「いえ、私が勝手に押しかけただけですから」