【完】恋愛間違い注意報


その空港内の喫茶店に足を踏み入れた。
私のお店に少し似てる。
パン屋さんと喫茶店が併設されていて、忙しそうに動き回っていた。


「いらっしゃいませ、お一人様ですか?」



「はい」



どうぞ、と通されたのは2人掛けの席。
メニューを見て、何を頼むかなんてすぐに決まった。



「すいません」



「はい、ご注文をどうぞ」



「クリームソーダーとチョコレートパフェを」


ギョッと、驚いたような店員に苦笑いを零した。
驚くのも無理ないよね。
三十路近いのに好みは相変わらず変わらないのよね。
甘いものに目がないシェフって前代未聞なんだってクリスに言われたっけ。




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