斎宮物語

シャラン、シャラン、シャラン、シャラン…。

鈴の音がした。

上様がおいでになる。

私は、深い礼をしてまつ。

「斎宮…、久しいの。」

「まだ二日にございましょう。
私も上様とお会いできるのを心よりお待ちしておりました。」

「…斎宮?
そなた…、わしを恨んではおらぬか?」

確かに、恨んでいないと言えば、嘘になる。

大好きな悠吾郎様と引き離された…。


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