斎宮物語

「私…、これにて失礼いたします。」

そう言うと、わざと水飴の壺を倒した。

部屋の畳に、べっとりとした水飴が広がっていく。

私はそれを置き去りにし、部屋へ帰った。

廊下の後ろから聞こえる、舌打ちと怒鳴り声を、無視して…。




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