斎宮物語

―――翌日。

運命の時計の針は、ゆっくり動きだした。




私は、部屋子と共に大奥を散歩していた。

自室にいても暇だし、何より大奥という場所を知っておきたかった。

「あ…。」

お佑が、しまったという声をだした。

「いつき様。
どうやら七つ口に来てしまったようにございます。」

「七つ口?」


< 129 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop