斎宮物語

皆が寝静まったのを確認し、私は七つ口へ向かった。

何かに吸い寄せられるように。

ガタンッ!

物音がした。

まずい!

そう思っていたのに…、

私には想像も出来ないことが起こった。

「いつき殿。」

微かだけど確かに聞こえた。

「…悠、吾郎様?」


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