斎宮物語

「あ、あした…。」

「あした?」

「今まで部屋子として働いていたものが、ご婚儀決まり、嫁に行くため暇をとるのでございます。」

「…そうか。
さぞや寂しかろう。
されど、その者の幸せを願い、笑顔で送ってやるのじゃ。」

「はい。」

ごまかせたようね。

ちょうどいい頃合いにお嫁に行ってくれて、悪い言い方だけど助かったわ。


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