斎宮物語

私は、ゆっくりと自分の部屋に戻った。

なんだか、今日は何に対してもやる気が起こらない。

こういう時はゆったり皆で甘いお菓子でも食べましょう。

部屋子達を集めて、小さなお茶会を開いた。

「いつき様…。」

「お琳?
どうしたの?」

「顔色がよろしくありませぬ。
今日は早めにお休みくださいませ。」

「そうね。
あ、でも上様のお渡りがあったら…。」

上様に、心配を掛けたくない。


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