斎宮物語

「おまえ様…。」

妻のお浜は、心配そうにしている。

お浜と契ったのはたしか、いつき殿が大奥に入ってから3日後か。

その時の私には、いつき殿しか見えていなかった。

お浜といても、何も感じない。

むしろ、より一層いつき殿が愛しくてたまらなくなった。

お浜に悪い気がして、まともに目をみれなくなった。


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