斎宮物語

そうだよね。

旗本や、御家人の娘様でも、御末の人だっているんだ。

ただの町娘の私が、御中臈なんて……。

本当に恵まれてるし、とんでもないことなんだ。

「…わかりました。
絵島様。」

絵島様は、ふっと微笑んで、

「それでは、私はこれにて。」

と言って部屋を出た。

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