斎宮物語

夜になった。

今宵は、初めて上様に呼ばれる。

側室を置くときは、大抵、御年寄の采配だが、いつきはやはり特例だった。

部屋子に髪を梳いてもらい、寝巻に着替える。

唇に紅を塗り、美しくなった自分を鏡で見た。




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