斎宮物語

ただ、これしきのことでは、お喜世の気は、晴れなかった。

あの斎宮、必ずや上様のご寵愛を独り占めする…。

母として、何としても鍋松を守らねば…。

斎宮に、上様も、この大奥も、取られてしまう…。




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