サッカー恋
「ちょっと元こっち
来なさいよ!!」
『いいって!!』
元は黙ってこっちに来た。
「どうゆうこと?」
明らかに元は怒っている。
「は?」
「だから何で!!!」
『絢香もういいから』
アタシは絢香を止めた。
「別に好きじゃなかったら
振るのが当たり前じゃない?
だいたいいきなり
言われてもビビるって」
.....何?
元じゃない。
怖い。
元の目じゃない。
「そんな言い方ないじゃん!!
ビビるかもだけど
気持ち受け止めて
やりなよ!!!」
「じゃあ!!!!じゃあ
俺がお前好きって言ったら
気持ち受け止めてくれんの
かよ!!???」
教室は静まり返った。
「何冗談言ってんの?」
「ほら、信じてねえだろ、
俺も同じだから」
そう言って元は
教室から出ていった。
「二人とも大丈夫?」
陵くんが心配して
こっちに来てくれた。
「ごめん、保健室
行ってくる」
絢香は出ていった。
『もう..みんなボロボロ
だよ...
このままみんな気まずい
ままなのかな..』
アタシは涙が止まらなかった。
『全部全部アタシが
悪いんだ...』
罪悪感と元が絢香に
告白したことで胸が
苦しかった。
「大丈夫、大丈夫」
そのとき傍にいてくれたのは
陵くんだった。