僕の殺人日記《記録》
この場所はあの時と今も何も変わらない。

亮君と慶太郎君と三人でカブトムシを捕まえたり探検したりして遊んだんだ。

景色や空気は変わらなくてももう戻る事は出来ないんだね。

優しい風がそっと僕を包む。

幼い頃の亮君と慶太郎君がすぐ側に居る…

僕には分かるんだ。

ふと慶太郎が首を吊った木を見上げた。

まだロープがかかったままになっている。

僕の決断…もう一つの選択は、最後の殺人。
僕自身を殺す事なんだ。
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