僕の殺人日記《記録》
僕は昼休みに早退した。慶太郎君が心配している。
ずっと変わらないのは家族じゃなくて慶太郎君だけだな…
僕は嬉しかった。

父さんの会社へ来るのはこれで二回目だ。
小さいころおばあちゃんと来ている。理由は忘れたけど…。
受付の前に来て僕は父さんの名前を言いかけてやめたんだ。

目の前に座っている受付嬢のネームを見つけたから。〃藤本かおり〃こいつか…。

『すいません、トイレ貸して下さい』

僕は言った。
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