僕の殺人日記《記録》
程なくして外へ出ていた刑事が戻って来た。
『名前は藤本かおり。どうやら会社を休んでる様子です。自宅へ今向かわせてます。後から主任の携帯にかかって来ますから』

僕の予定通りに進んでいるな…。
会社からマンションまでは近い。
すぐに〃主任さん〃の携帯は鳴るだろう。

藤本かおりは死んでなお殺人犯にされる訳だ。気の毒だけどこれは公平な裁きだからある程度の嘘は仕方ない。
僕は冷静にそんなことを考えていた。

< 78 / 136 >

この作品をシェア

pagetop