演劇の間

女子がなにか言っている。
きっと俺の事だろう。

「篠崎君もしかして、ちーちゃんの事すきなのかな?」
とか言ってるだろう。


「ジュースおごってやるから来いよ!篠崎!」
「そ、そうだ!選ぶのにお前が必要だろ!?」
田辺と坂井が言って来た。
「あ、ありがとう。」

そう言って逃げるように教室を後にした。



「なんか、ごめんな」
田辺がうつむいて言った。
「いやいいよ。俺が大声で言っちゃたから…」
階段を降りながら
[自分が悪いんですよ。すいません]
みたいな会話をしていた。

ガシャコン

本当にジュースを奢ってくれた。

「後片付けさぼっちゃったな」
「先生に怒られる方がマシだ」
「それ本当か?」
「ああ。だってさ、あの状況はどう考えても
 先生に怒られるよりも辛いぞ」
「たしかにな…」
紙パックのジュースを飲みながら話していた。
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