イジワル王子とお姫様
列は少しずつ進み、2時間も待たなくて良さそうには見えた


虚しくなってきたな


自分の周りだけ、冷たい風が吹いてる気がする


ナツキく~ん


寂しいよぉ


私の心の声が聞こえたのか、ナツキくんが列の後ろの方から走って戻って来た


その顔はめちゃくちゃ焦ってる


「ハァ…。一人で並ばせて、マ…マジで悪かった。ゴメンなぁ」


「ナツキくん、私は大丈夫だから。…どしたの?そんなに焦って」


寂しかったとは言えず…


でも、この様子を見ると私を独りぼっちにさせ続けたのはワザとじゃないのかな?
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