イジワル王子とお姫様
…沈黙…


あぁ…何か喋らなきゃ。緊張で変になりそーだよ


「ナツキくん…」


「ん?」


うわぁっ!


横向いた途端、ナツキくんがちょっと横に体をずらして私の方を向いたから、か…顔が近いっ!


顔を背ければ良かったんだけど、ナツキくんの瞳に吸い込まれそうになった


うわ…こんな近くで見ちゃうと、迫力…


さっきお昼にも見たけど、あの時より何故か冷静に見れた


だって…ナツキくんの目が…すごく優しい


いつものバカにするような視線じゃなくて。私を見る目はすごく愛おしそうな物を見るような…、本当に勘違いしそうなそんな目をしていたから


ナツキくんが私の顔に、そっと手を添える
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