イジワル王子とお姫様
学校の近くまで来ると、うちの校門と隣の男子校のちょうど真ん中位に、人だかりができていた


「…あれ、何かあったのかな」


杏は野次馬根性丸出しで、今すぐ走ってでも見に行きたそうな顔をすると


「桃香、ちょっと見て行こーよ」


って、私の制服の袖を、クイクイ引っ張る


「うん…いーけど」


人の塊に近づくと、その中心には…隣の男子校の男の子が何人か集まっていた


ズラリ並ぶイケメン


「うわ~、みんなカッコいー子ばっかだね…あっ!あれ、銃士くんだ」


杏の視線の先には、本当に銃士くんがいた


何やら男性陣で楽しそうに騒いでる


あれっ!?


あそこにいるの…ナツキくんだぁ
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