イジワル王子とお姫様
…本当に?そう言ってもらえると嬉しいけど


「ナツキくんはぁ…昨日いつ、私が好きだって思ったの?朝会った時は…どうもそんな感じじゃなかったしぃ…」


そう言うと、ナツキくんは頭をかいて目線を斜め上に上げる


「いつ…。さぁ?わかんねぇ」


あはは…わかんねぇって。まぁ、ナツキくんらしーけど


「でもさ、何だろな。観覧車乗って、桃に思わずキスしたけど…嫌じゃなかった?」


「い…嫌じゃなかったよ。…嬉しかったし、不思議と懐かしい感じがした


でも、気が動転してあの時の事、あんまり覚えてないの」


やっぱり、好きだ、って言ってくれたのは…気のせいじゃなかったんだね


「…オレも、懐かしい感じがした」


「えっ!本当に?」


ナツキくんは私を見て、頷くと、今までで一番甘い顔で私の顎を軽くつまんだ


「もっかい、試してみる?」


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