イジワル王子とお姫様
「杏、どーしたの…?」


「桃香ぁ、あのね。今日の夜の事なんだけど」


…夜?


杏は目を泳がせ、ちょっと照れながら話す


「…お願い!銃士くんと二人っきりにして欲しいの」


「二人っきり…って?…え?!ちょっと、それはダメだよ!部屋交換とか絶対ダメだからね!!」


焦る…杏いきなり何言い出すの~っ!?


「えーっ!だってこんなチャンスめったにないもん。変な事しないから、ね?大丈夫だってば」


「変な事ってぇ…電車の中で堂々と耳舐めちゃうよーな銃士くんって…。あんまり信用できないんだけど…」


杏、旅行に来たとはいえ。そーいう事はね…私たちまだ早いんじゃないのかなぁ~…なんて


思ってるのは私だけぇ?


杏は私に両手を合わせ、お願いポーズ


「だっ…ダメ。それに、ナツキくんのお父さんも旅館に泊まるんだから、二人が勝手な事したら、迷惑かかるよ。せっかく呼んでくれたのに」


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