イジワル王子とお姫様
「あ…そうだ。今日杏が電車の中で言ってて思い出したんだけどぉ…」


「ん?」


ナツキくんは優しい目を向けてくれていた、また私の心臓が跳ねる


浴衣でいつもと雰囲気違うし、ナツキくんの少しの動作が私を翻弄させる


ドキドキしつつも、ナツキくんをじ~っと見ていた


あの日…ナツキくんがあそこで倒れてなかったら、私たちがこうやって…一緒にいる事はなかったかもしれないもんね


「何だよ。…そんな見んなよ」


「へへっ、つい見ちゃった。…あのね、私たちが再会した日、どうしてナツキくん道端に倒れてたの?」


「あぁ~…あれ、寝不足で」


ナツキくんはちょっとバツ悪そうに、顔をしかめる


「寝不足で…倒れたのぉ!?」
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