イジワル王子とお姫様
でも、もうちょっと私に相談とかしてくれると嬉しいんだけどね


まだまだそこまではいかないかぁ


思わずナツキくんの手を握る


「おわっ、…何だよ急に…」


ナツキくん、私の突然の行動に驚き眉をひそめる


「驚いた?」


「…おー」


「おーって…。もうちょっと何かないの~?」


「他に何あんだよ。オレは今手繋ぎたくねーの」


そう言うと、ナツキくんに手を振り払われる


ひどっ


…もう、気分屋なんだからぁ~!


気まぐれきまま。ナツキくん、お父さんとそっくりじゃない


もぉ…


ナツキくんは難しいなぁ


…でも好きなんだけど


先に歩く後ろ姿を見つめながら、旅館に戻った…
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