イジワル王子とお姫様
「あいつ朝機嫌わりぃから。呼んでも来ねーかも。それよりさ、メールしようと思ってたけど、ちょうどいいからここで話していい?」


銃士くんは私がいるのと反対側の、杏の隣りに体を滑り込ませる


慣れてるなぁ…女ゴコロを掴むの上手そう


見て、杏の顔。最近見た中で一番キラキラしてる


女の子って分かりやすいなぁ。頬が赤くまではなってないけど、銃士くんの事じっと見ちゃって…。二人が上手くいったらいいのにな


そう思いながら、ナツキくんの方をチラッと見た


あっ、今くしゃみした。カバンが肩からずり落ちる。彼はそれを面倒くさそうにまた肩にかけた


ナツキくん…学校ではどんなだろ。同じ学校だったら良かったのにな。そしたら一緒にお昼食べたり、休み時間に教室で喋ったりできて楽しいだろうな~


私の中で妄想が膨らむ。…ま、今の状態じゃ普通にお友達になる可能性さえ皆無に近いけど
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