イジワル王子とお姫様
「う…」


「あんだよ」


ナツキくん、ジロッと私を睨む


「お母さんに媚び売らないでよ。本気にしたらどうするの?」


「これから毎日お世話になるしさ、あー言っといた方が出入りしやすいじゃん」


「ま…毎日!?」


ナツキくんは大きめのカバンを、杏や銃士くんが置いてる場所に固めると、二人について玄関で靴を履く


じょ…冗談でしょお?これから毎日走るの!?


しかもうちが集合場所?


「心配すんな。何なら、早めに来て、毎朝オレが起こしてやろっか?」


意地悪そうな笑みを浮かべ、キュッと口端を上げる


これは…きっと悪い夢なんだよ


大丈夫…多分後で目が覚めるから…


でも私のその思いも虚しく。その朝練(?)は、しばらく続く事になった…
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