冬の華

ヴェリアスから情報を引き出す為俺は躍起になっていた。

｢もう一度だけ答えるチャンスをお前にやろう。
ハデスという男に覚えは無いか？返答次第では苦しまずに逝かせてやろう…｣

《何も…知らない》

ヴェリアスを捕まえては同じ質問を繰り返し。

｢そうか…ならもう逝け｣

昇還をさせていく。

こんな無謀なやり方では恐らく、手に入らないだろうことはとっくに気付いていた。

｢ハデスという男に覚えは？｣

《お前の話はオレたちの間に出回ってるぞ。今に痛い目に合うぞ》

｢言いたいことはそれだけか？
…ならもう逝け｣

ヴェリアスが出没する様になって日に日に昇還する数が増えていく隠れてたヴェリアスが暴れ出した事が原因なのだがそれ以外に何かある気がしていた。