冬の華
今日は朝からついてなかった。
日に四体のヴェリアスを昇還させ大学の講義にも欠席した。

重く深い息を吐き出すと
ソファに背中を預ける。

《昇還するだけで気を使うからな数はまとめた方が良いだろう》

その上で丸まったままのワンダが話し掛けた。

そんなこと分かってる。

結界に閉じ込めて置けば良いって言いたいんだろ?

《分かっているなら何故やらない気を使い果たし自ら消えるか?》

通常誰しもが使いこなせないだけで自分の中に気を溜めている。

強練で自分の物にした気は普通はあり得ないストック0まで使い果たす事が可能になった。

だがそれは完全なる無防備…。
死を意味している。

あと少しで掴めそう何だ…。

《又ハデスか?
いい加減に諦めるんだな。
所詮はヴェリアスの戯言だ》

ハデスのこともだけど…。

今は俺の中の何か別の…。
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