冬の華
諦め掛けた俺に

「但し、一般的な意味合いはだ。ハデスとは死後、苦しみ、地獄…果ての世界を広く意味する」

ヌルが付け加える。

「果てであり無のことだ。
この世界を支配する我が一族の…総称が一番分かりやすいか?」

ヌルの一族の総称がハデスだと?

ヌルは俺の父親を知っていると
いうのだろうか?

「何だ父親に関心があるのか?」

さも以外だと言う素振りでヌルが驚く。

「何だ…アンタも人の頭の中覗く趣味があるのか」

恐らくはそうだろうと
予測はしていたからか
それを冷静に受け入れる。

「覗かれたくなければ方法は一つ…もっと霊力を上げろ!」

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