冬の華
彼女の眠る隣へ滑り込む。
こうして抱き締めるだけでも
微かだがエナジは上がる。
だが僅かに上がった分…、
更に貪欲に満身で渇望する。

貪る唇から吐息が漏れ出す。

「どうしたの?
今日は凄く疲れてるみたい?
何かあったの?」

眠そうな目で俺を見上げる
彼女に覆い被さり顔中に
口付ける。

深く唇を吸い上げるのは
枯渇した気根を生体に
送り込む為だろうか?

強欲に
我欲に
彼女を抱いてる…。

胸中とは別に心肝では

欲動が獣欲のままに走らせる。

身体中に触れる
指先から唇から
収受する度に…
更に劣情に大欲に…。

「ダメ〜…そんなっ…激しく…
しない…で…」

彼女の激越な嬌声も
熾烈さを増させる。

猛襲に隠忍し
俺の沖天を乗り切る。

彼女の昇天を
先に迎えてしまっては
俺が断然してしまうからだが…。

とは言え情動的快感を
凌ぐのはかなり辛い様だ。

俺の胸で果てた彼女が
愛惜しくて抱き寄せる。

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