冬の華
目の前での過大な否定は
流石に堪える…。

「早苗!認めれば良いじゃないか僕の息子だ…」

継父の言葉が胸に刺さる。

「違う!違うわ!
この子は私の子じゃないの…」

しかし実母の方は
頑として認めようと
しなかった。

だが依然として俺を擁護する
その行動だけは
奇異なものだった。

まるでヌルの手を阻止する様だ。

「滑稽なものだな…。
実母に否定され養父に認知されるとは…。
なあ早苗?」

満悦の微笑みでヌルが見上げる。

「お願いよナル…。
この子は無関係なの」

ナル?

「久々に聞くな…その名を」

ヌルが…ナルなのか?

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